こんにちは、ヨガ・ピラティスインストラクターのYuriです。
ヨガを始めようと思った人の多くが持つ「常温とホットヨガ、どちらがいいの?」という疑問。なんとなく常温ヨガ=室温、ホットヨガ=暑いというイメージはあっても、自分にどっちが合っているのかわからない、という人は多いはずです。
実は、ホットヨガと常温ヨガはその効果や目的、おすすめとなる人が異なります。
そこで今回は、ヨガインストラクターとして、またホットヨガと常温ヨガの両方のスタジオに1年以上通った経験者として、2つの違いや目的別のおすすめヨガを紹介します。
SPONSORED LINK
常温ヨガとホットヨガは何が違う?
まずは、常温ヨガとホットヨガの違いについて整理しましょう。
室内の温度・湿度の違い
常温ヨガとホットヨガは、その名の通りヨガをする室内の温度・湿度が違います。
- ホットヨガ:高温多湿。室内の温度は40度前後
- 常温のヨガ:室内の温度は22~27度。冬場や夏場は温度調整が行われる
高温多湿のホットヨガは少し動いただけでも汗がじんわりを出てきて、常温ヨガはよほどハードに動かない限りサラッと快適にヨガができます。
得られる効果の違い
常温ヨガとホットヨガは、その環境の違いからヨガを通して得られる効果にも違いがあります。
温かい環境で行うホットヨガでは、身体の内側はもちろん、外側からも体温を上げることができます。そのため、冬場などで身体が冷えている状態であってもスムーズに身体を動かすことができます。
たくさん汗をかくことによるむくみの改善などの効果も期待されます。
一方、快適な温度で行う常温ヨガでは、よりポーズに集中できます。暑すぎて気分が悪くなったり、汗で滑ることがないため、難易度の高いポーズやパワフルな動きも苦なくできます。
また、常温ヨガではブロックやボルスター(クッション)、ブランケットなどを使ったヨガや瞑想など、様々なスタイルのヨガを楽しめることも特徴です。
常温ヨガのメリット
お家でヨガを楽しむように気軽にできる常温ヨガ。常温環境でヨガをするメリットには次のようなものがあります。
ポーズに集中できる
常温ヨガの一番のメリットは、ポーズに集中できることです。
ホットヨガのように「暑い」「汗が気持ち悪い」といったことがないため、純粋にヨガが楽しめます。
また、ホットヨガのレッスンでは、途中に水分補給のための休憩が挟まれる場合がありますが、常温であればそのような休憩を挟まず動き続けられます。
私は、ホットヨガスタジオに月4回程度通う生活を約3年間続けていたのですが、特に夏場は室内の暑さにレッスン中気分が悪くなってしまうこともありました。
その後引っ越しのタイミングで常温ヨガに切り替えたのですが、常温の方がちゃんとヨガに集中できる点で私は常温ヨガの方が好きです。
いろいろなポーズが取れる
身体への負担が少ない環境下で行うため、難易度の高いポーズやアシュタンガやヴィンヤサヨガのように動きのあるヨガなど幅広く楽しめます。
汗で手や足が滑ったりする心配がないため、バランス系のポーズもより安全に取ることができます。
これはインストラクターにとっての常温ヨガのメリットでもあります。
私はホットヨガを教えたことはないのですが、ホットヨガだと暑くて、生徒もインストラクター自身もずっと動き続けられることが難しいかなと。もしレッスンをするなら、内容は常温ヨガよりも易しめに、チャレンジポーズは少なめにすると思います。
リラックスできる
快適な環境下でストレスなく動くことで、よりリラックスすることができます。インヨガなどのリラックス系のヨガや瞑想などができるのも、常温ヨガならではです。
私は自宅でヨガをする時、最後のSvasana(シャバーサナ)の時間が特に好きです。窓から聞こえる鳥のさえずりや閉じたまぶたを通して光を感じながら、ゆっくり呼吸する時間は本当にリラックスができます。
汗をかかない
運動は好きだけどその後のシャワーが面倒、という方も多いはずです。
その点、常温ヨガは汗をかきづらいので、仕事終わりや何かの予定の前にサクッと行くことができます。タオルや着替えを持っていかなくてもいいこともメリットです。
たとえホットヨガのように汗をたくさんかかなくても、ヨガによって血液の循環がよくなり身体はちゃんと温まるので、冷え性などの改善効果も期待できます。
SPONSORED LINK
ホットヨガのメリット
高温多湿で外からも温まるホットヨガには次のようなメリットがあります。
汗をかいてスッキリする
一番のメリットは汗をかいてスッキリすることです。このスッキリが好きでホットヨガをしている人も多くいます。
私もその1人。特に寒い冬などは1時間のレッスンで汗をいっぱいかくと身体から芯から温まります。反対に夏場は暑すぎてたまに気分が悪くこともありました。。。
汗をかいてデトックス?
ホットヨガの効果を紹介しているネット記事の中に汗をかいてデトックスができる、という内容のものがありますが、残念ながら汗をから出てくる老廃物は微量です。
体内の老廃物の多くは便から排出されるので、汗をかいてデトックスできるのは間違っています。
ただし、ヨガで腸が刺激されたり身体が温まることで、便秘が解消する効果は期待できます。なのでその意味ではヨガ=デトックスは正しいです。
身体が動かしやすい
お風呂上がりのストレッチはいつもより身体が伸びやすい、と感じたことはありませんか。
身体が十分に温まることで、筋肉がほぐれ、柔軟性が高くなります。
ホットヨガは常温ヨガよりも早く身体を温めることができるので、常温ヨガよりも準備運動を少なめにポーズの練習に入ることができます。
私がレッスンをする場合、90分間のレッスンで最低15分程度はストレッチを中心とした準備運動に使っています。きちんと筋肉や身体をほぐしてからでないと、筋肉を痛めてしまう可能性があるためです。
伸ばしすぎ注意
ホットヨガではお風呂上がりのように柔軟性が上がりますが、調子にのって伸ばしすぎるのは危険です。
ゴムと同じように、筋肉はいきなり伸ばすと切れてしまいます。ヨガで身体を柔らかくしたい、という方は少しずつ限界を広げていくことが大切です。
身体の硬い方がヨガをする時のポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。
ホットor常温?インストラクターの目的別おすすめ
それぞれメリットのあるホットヨガと常温ヨガ。「結局どっちが合ってるの?」という方のために、目的別のおすすめヨガを解説します。
SPONSORED LINK
筋力をつけてしなやかな身体を手に入れたい
筋力アップが目的の場合、運動強度や難易度の高いポーズにも挑戦できる常温ヨガがおすすめです。
ホットヨガは動きすぎると暑い、汗で滑る危険性から、初心者~中級者向けのレッスンが多いためです。水分休憩などを挟む分連続して動けないデメリットもあります。
その点、常温ヨガであれば一つのポーズを長めにキープしたり、長時間動き続けられます。
柔軟性を高めたい
柔軟性を高めたい場合は、身体を効率的に温められるホットヨガがおすすめ。理由はホットヨガのメリットで解説した通りですが、ホットヨガではお風呂上がりのように身体がほぐれた状態でヨガができるためです。
ただしヨガ自体が柔軟性を高める効果があるので、常温ヨガでも十分効果を実感できるはずです。
汗をかいてリフレッシュしたい
汗をかいてリフレッシュするのには、やはりホットヨガです。特に冬のホットヨガはとってもおすすめです。暑い夏は常温ヨガで寒い冬はホットヨガ、という併用型もいいですね。
便秘やむくみを解消したい
常温ヨガ、ホットヨガのどちらでも便秘やむくみの解消に有効ですが、より効果を実感できるのはホットヨガでしょう。
汗をかいて余分な水分が出ることで足や顔のむくみが取れてすっきりします。また、身体を動かすことで腸が刺激され、便秘解消も期待されます。
ただし、ホットヨガでは汗をかいた分しっかりと水分補給しましょう!水分不足は便秘の原因にもなってしまうので注意です。
瞑想などでリラックスしたい
よりリラックスしたいのであれば、快適な温度できる常温ヨガがおすすめです。私がレッスンをしているスタジオでは瞑想やインヨガなどのリラックス系のクラスもあって人気です。
ホットヨガは汗をかいてリフレッシュはできますが、やっている最中は「あつい」「つらい」など自分への挑戦みたいな時間があるので、心からリラックスするのは難しいでしょうね。
難しいポーズにどんどん挑戦したい
難しいポーズにもどんどん挑戦してヨガを高めていきたい方は、常温ヨガがおすすめです。リラックス系からパワー系まで幅広いレッスンは常温ヨガの魅力です。
ホットヨガでは体調管理や安全性の観点から、レッスンのレベルが初心者~中級者に設定されていることが多いです。またLAVAなどの大手のホットヨガスタジオの場合、いろいろな生徒さんに対応するためにどうしてもレッスンが易しめになることもあると思います。
ただ、これはスタジオによって異なるのでホットヨガでも中級者・上級者クラスがあればそういったクラスに参加すればいいと思います。
仕事終わりや週末に気軽にヨガがしたい
スケジュールの合間を縫って気軽にヨガをするなら、着替えやシャワーの必要がない常温ヨガがおすすめです。
ホットヨガは身体中からどっぷり汗をかくので、終わった後は全身シャワーしないといけないので、その後に予定がある場合はちょっと面倒です。
痩せたい
ダイエット目的でヨガをする方は多くいます。インストラクターとしてよく受ける質問(特に日本人から)の一つが「ヨガって痩せる?」です。
インストラクターとして正直なことを書くと、ヨガはあんまり痩せません。その理由としては、ヨガの消費カロリーがあまり高くないことなどがあります。
ただし、ヨガできれいになれます。これは、常温ヨガでもホットヨガでも効果は同じです。
ヨガのダイエット効果についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
効率的な筋力トレーニングにはピラティスもおすすめ
ジムでやるようなきついトレーニングは苦手だけどヨガは少し物足りない、という方はピラティスもおすすめです。
私はピラティストレーナーとしてもレッスンをしていますが、ピラティスを定期的にするようになってから明らかに身体が引き締まりました!
おしりがキュッとして、お腹がすっきりとして、ヨガだけやっていた頃よりも筋力がアップしました。もしスタジオにピラティスクラスもある場合は、ピラティスもぜひ体験してみてください。
ピラティスとヨガの違いや効果についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
ホットヨガと常温ヨガは、どちらが優れているものではありません。それぞれのメリットやおすすめを解説しましたが、結局はどっちも試して好きなほうを続けてもらえばいいと思います。
ヨガは継続することでより効果があります。あなたの好きな環境で、ヨガを楽しんでくださいね。
コメント
[…] 常温v.s.ホットヨガ!違い・目的別おすすめをインストラクターが解説ホッ… […]
[…] 常温v.s.ホットヨガ!違い・目的別おすすめをインストラクターが解説 こんにちは、ヨガ・ピラティスインストラクターのYuriです。 ヨガを始めようと思った人の多くが持つ「常温とホッ […]