ドイツ・ベルリンで3年間のフリーランスビザを取得!
2017年11月にワーキングホリデービザでベルリンに来て以来、ずっと目標にしていた「何かしらの形でのビザ更新」。
先日、ヨガインストラクターのフリーランスビザを申請し、即日発行で3年間のビザをもらうことができました!
ビザ申請にあたっては、いろんな方のブログを読んだり、すでにビザを申請したことがある方の話を聞いたりと、とにかく色々とリサーチをしましたが、それでも本当に発行してもらえるのか、また何年間のビザが発行されるか、手続きが終わるまで不安でした。
今回は、これからドイツでフリーランスビザを申請される方のための役に立てばと思い、私が準備した書類やその準備方法をシェアしたいと思います。
ベルリンでのフリーランスビザ取得は簡単?難しい
ビザの申請に関して、ドイツ人・日本人問わず何人かから「フリーランスビザの取得って難しいの?」と聞かれました。
申請を終えた私の所感としてはめんどくさいという言葉がぴったりです。
用意する書類の種類は多いものの、どれも取得困難なものでもありません。ただ、誰かの協力が必要だったり、日本から取り寄せたりと、いちいちめんどくさい。
今回私が一番めんどくさかったのが「保険」なのですが、これは確実な情報が外人局なり大使館なりの然るべき機関から提示されていれば、本来全くめんどくさいものではありません。
まとめると、ベルリンでのフリーランスビザ取得は、
- 確実な情報があまりなくて色々と自分で調べる必要があってめんどくさい
- 今日明日で用意できない書類がいくつかあってめんどくさい
といったところでしょうか。
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申請準備に必要な期間
他の方のブログで2週間程度で準備して無事にビザを発行してもらった方がいましたが、個人的には1ヶ月程度あると余裕を持って準備が出来ると思います。
私はもともと慎重なタイプなので、2ヶ月前くらいに一度必要な種類をリストアップして「ふむふむ」と把握した後、1ヶ月くらい前から本格的に準備を始めました。
書類準備の前に
書類の準備は1ヶ月あれば大丈夫ですが、それよりも前に外人局の予約をすることをおすすめします。
おすすめ、というか、まず予約しましょう。
予約は2,3ヶ月先まで埋まっていることが常なので、思い立ったらまず予約しましょう。
外人局の予約に関して、Webサイト上で2,3ヶ月先だけじゃなく何故か半年・一年以上先まで予約が埋まっているケースがあるのですが、そういった場合は月曜日の午前中を狙って予約サイトを開いてみましょう。
削除された予約がリリースされたか何かの理由でちゃんと予約できる可能性が高いです。
私も、最初見た時に1年以上先まで予約できる枠がなかったのですが、月曜午前中に開いたら1ヶ月先くらいから空いてました。
フリーランスビザ申請に必要な書類一覧
それでは本題です。
申請に必要な書類の一覧と、それぞれ満たすべき条件や私がどのようにして用意したのかを解説していきます。
それぞれめんどくさい度を★で表現しています。(★★★がMOSTめんどくさい)
- 申請書
- 写真
- 保険書類
- CV
- 住民登録証、賃貸契約書
- 資金計画書
- 収益予測
- 契約書
- 推薦状
- その他(卒業証明書、資格証明書、Motivation Sheet)
- パスポート(当日)
- ビザ発行費用(当日、€56-€100)
なお、詳細情報、各種書類のフォーマットのダウンロードはベルリン外人局HPからできます。
申請書類★☆☆
HPからフォーマットをダウンロード可能です。
記入内容は住所やパスポート番号などの基本情報なので、特に難しいことはありません。
こちらの詳しい記入方法についてはまた別の記事で記載予定です。
写真★☆☆
横3.5mmX縦4.5mmの証明写真です。
そのへんにある証明写真撮るボックス(あれなんていうの?)で撮れますが、一枚€6と微妙に高い・・・と思ったので、私はデジカメ撮影、自分で整形、dmでプリントして30セントで済ませました。
この方法はとってもおすすめなので、こちらの記事で詳しく紹介しています。
保険★★☆
今回の申請で私が最も苦戦(迷走)したのが保険です。
苦戦した内容は別の記事(下記参考)で愚痴も含めて書くとして、結論として利用したのはCare Concept社のCare Expatriateです。
本来であれば旅行者保険は不可で、ドイツ人が入っているような正規の保険が必要なのですが、初回のフリーランスビザ申請では旅行者保険が認められるようです。
私の場合、当日、ビザの発給を受けた後に外人局の担当者に「この保険ではなくて正規の保険に入ってね」と言われました。
そのように言われることを予想していたので、保険の加入はビザ申請日の1週間前に行い、申請が終わった時点で14日間のクーリング・オフを利用して解約しました。
CV(履歴書)★☆☆
名前、住所、学歴、職歴、スキルなどを書きます。私はヨガスタジオへの就活をしていた時に作ったものに、最新の情報を書き加えただけなのですぐに準備できました。
私はドイツ語で作成しましたが、これは英語でも良さそうな感じです。と、いうかこれは大した情報入ってないから、あまり重要視されていない気がします。
住民登録書・賃貸契約書★☆☆
これは原本を持っていくだけです。コピーを取って、原本は返却されます。
資金計画書★☆☆
資金計画書(finanzierungsplan)は次の収益予測(英revenueforecast_独ertragsvorschau)とセットで考えます(ました)。
要するに、ちゃんとお金ありますよ、ってことを証明できれば良いわけです。
資金計画書(finanzierungsplan)のフォーマットはHPでダウンロードできますが、私はそれに合わせて銀行口座の残高証明を持っていきました。
と、言ってもオンラインバンキングのスクリーンショットです。
私が用意したのは、
- オンラインバンクN26のtransaction data(パソコンのマイページからDL可能)
- 三菱UFJ銀行の残高の印刷用画面(パソコンのマイページからDL可能)
- 申請前日のユーロ・円のレート(スクリーンショット)
本当は100万円くらいN26に送金してN26の残高証明だけ持っていく予定だったのですが、送金しようと思った時点のレートがいまいちだったので、日本の銀行の残高を持っていきました。
ドル建てでないと厳しい、という意見がネットではありましたが、私の場合は問題ありませんでした。
収益予測★★★
資金計画書は今ある資金の証明である一方、収益予測はこれからドイツで見込める収入を報告します。
こちらもフォーマットはHPからダウンロード可能ですが、数字を書くだけでは信用性に欠けるので、私は向こう3年間の月々の収入(項目別)、費用、そして1年目、2年目、3年目のビジネスプランをエクセルにそれっぽい形にまとめました。
具体的には、私はヨガインストラクターなので、一回のレッスンでこれだけの収入があり、それが週何回あるいは月何回あって、それ以外にプライベートの生徒が何人いて、レッスン単価がいくら、といったように細かく書きました、それっぽく見えるように!!
それっぽさを演出するために収益予測のグラフをつけ、わざわざカラー印刷までしました。(他は基本白黒)
他の書類よりは時間がかかりますが、今後フリーランスとして生活していくならどちらにしろ考えないといけないことなので、今後のプランを考えるよいきっかけになりました。
契約書★★★
ドイツ(ベルリン)に拠点をおく企業・個人との契約書が必要です。
私の場合、定期的にレッスンをしているスタジオ1つと不定期でレッスンをしているスタジオ1つ、プライベート生徒の契約書で4枚用意しました。
スタジオとの契約書は本来はなく、電話やwhatsappなどで「X日のXX時から90分のビギナークラスよろしく~」みたいな感じで依頼を受けてレッスンをしていたのですが、ビザ取得のために必要であることを説明して、用意してもらいました。
正確には、フォーマットは自分で作成し、それを相手にサインしてもらいました。
後は自作でプライベートレッスン契約書を作成し、友人にお願いしてプライベート生徒になってもらいました。
余談ですが、せっかく用意した契約書は申請時に外人局に回収されてしまったので原本をキープしておきたい人はコピーを持っていきましょう。
推薦状★★★
ドイツ語だとEmpfehlungsschreibenと呼びます。
威圧的な外人局のお姉さんが私の書類を見ながら唯一「Good」とつぶやいたのが、推薦状を見た時です。
私はドイツ人の友人4人に依頼して書いてもらいました。
他の方のブログを見ていると「今後仕事を依頼するかもしれない」といった仕事に関連した内容が含まれているケースが多いようです。
もちろんそちらのほうが良いのでしょうが、私の場合は総じて「私は熱心でフレンドリーでドイツ語が上手だ」という内容でした。
みんなそれぞれ忙しい中、そういった内容を書いてもらったことは純粋で嬉しくて、無事にビザが取れたときは書いてくれた人たちに真っ先に連絡しました。
その他持参したもの
卒業証明書★☆☆
私は大学でドイツ語を専攻していたので、ドイツ語学・文化分野の学位を証明する卒業証明書(英語)を日本から取り寄せ、持っていきました。
卒業証明書は必須の書類ではありませんが、大学でデザインを学んだといったような、今の仕事と関連する証明書があるならば持っていくとよいと思います。
ちなみに、私の大学の場合、返信用の封筒と切手を同封して書面で申請する必要があるのですが、ドイツでは日本の切手は買えません。
その時に利用できるのが「国際返信切手券」です。
世界共通の切手のクーポンのようなもので、各国でその国の規定の値段の切手に交換することができます。
ドイツの郵便局(ネットのみ)で購入することができます。
スキル・資格を証明するもの★☆☆
ヨガインストラクターとしての資格証明書を持っていきました。実は、ヨガインストラクターという職業は、美容師や医者、弁護士のように資格がないと仕事が出来ないものではないのですが、やはり資格がある=一定の教養があることになるので、仕事に関連する資格や証明書、オンラインスクールの修了証などはとりあえず持っていったほうがよさそうです。
Motivation Sheet★☆☆
なぜドイツに来たのか、なぜベルリンなのか、ここで何をしたいのか、といった思いをA4一枚(ドイツ語)で認めました。
これは担当者もさっと目を通して「ふんふん」といった感じだったので、持っていって良かったと思います。
口で説明する手間も省けますしね。
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当日の様子
温厚なおばちゃん担当者を期待していましたが、当たったのは「白黒はっきりさせます」系のキビキビした威圧的な雰囲気のお姉さんでした。
入室した直後(予約した時間より20分遅れ)に名前を確認され、いきなり
Was möchten Sie?(何が欲しいの)
と一言。
フリーランスビザが欲しいと言うと、
Warum?(なぜ)
と一言。こわっ。
その後書類を渡し、目の前でチェックされるのを黙って待ちます。
「一旦待合室に戻って、また呼びます」と言われ、退室。その後小一時間待たされ、再度呼ばれて入室した際に、正規の保険に入るように、という話と提出したパスポートを渡されて
3年のビザあるから、お金払って、払ったら帰っていいわよ
とのこと。(正確には他にも色々やり取りはあったのですが省略してます)
予約の時間から遅れたことに加えて、書類を渡してから小一時間待たされたたためトータル1.5時間くらいかかりましたが、結果的に一回のフリーランスビザ申請でもらえる最長の3年間がもらえたので良しとします。
これからフリーランスビザを申請する方へのアドバイス
担当者の機嫌をコントロールする
申請の直前にある知り合いからもらったアドバイスが「書類を渡したら黙って待つ。質問されたことにだけ答える」。
外人局の人は毎日何十人という人の相手をしているわけで、彼らの仕事のスタイルがあるわけなので、こっちがぺらぺら喋って「うるさいな」と思われるくらいなら、黙って待ったほうがよい、とのこと。
後は、同じ書類はクリップやホチキスで留めて、わかりやすい状態で渡したりと、ちょっとしたことで印象がよくなっていい結果が出るかもしれません。
書類はそれっぽく見せる
外人局の人たちはビザ発給のプロですが、ヨガだったりデザインだったり各分野の専門知識はないので、正直書いている内容がどれだけ現実味があるものかきっとわからないと思うのです。
卒業証明書や資格の証明書などが重視されるのは、そういった「詳しいことはわからない」という事情が表れているのではないかと思います。
また、それぞれの内容にじっくり目を通す時間もないので、第一印象が強く残るはず、と考えてCV、収益予測、契約書などはいかにもそれっぽく、できるだけ立派に見えるように工夫しました。
ドイツ語を話せないと話にならない説
今回申請に行ってみて感じたのは「外人局の人は英語を話すつもりがない」ということです。
他のドイツ人と比較しても早いスピードで話します、私がドイツ語分かっているかどうかの確認もなく。
不親切だなと思いつつ、ドイツ語でコミュニケーションが取れるかどうかもポイントの1つになっているのだと考えます。
ドイツ語が不安な人は、ドイツ人の友人などに付き添いをお願いしたほうがいいかもしれません。
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コンサルタントは必要か否か
今回、私はコンサルタントは利用せずに自力で行いましたが、保険やその他のちょっとした質問にメールで問い合わせはしました。
メールの最後には「ビザ取得サポートもやっています。XXXユーロです」みたいな感じでここから先はお金かかるよ~みたいな雰囲気が出ていたので、メールで1,2回やり取りしたのみでした。
話を聞く感じだと、コンサルタントを利用するメリットとして
- 準備する書類や記入内容のアドバイス・チェックがしてもらえる
- ビザ申請に関する最新情報が提供してもらえる(コンサルタントは付き添いで頻繁に外人局に行っているため)
が主なようです。
値段はまぁまぁかかりますが、ドイツに来て間もなくて相談できる相手がいない、ドイツ語にも英語にも自信がない、という方は利用してみてもいいかもしれません。
さいごに
ドイツに来てから、悩みの内容がビザ、保険、銀行、税金といった日本では特に悩むことのなかった生活の根本に関することが多く、日本にいる頃よりも「生きてる」感がします。
また、ビザの更新はあくまでスタートで、これから頑張って仕事を増やして稼いでいかないと結局日本に帰る・・・なんてことになりかねないので、ビザ取得の喜びは一旦切り上げて気持ちを新たにがんばります。
コメント
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