ドイツと日本のヨガースタジオに通って感じたヨガへの考え方の違い

ヨガの仏像

スタジオ紹介のためにせっせとベルリンのスタジオ巡りをやっている私ですが、インストラクターの資格を取る前は日本で5年ほどヨガスタジオに通っていました。

その後思い立ってインドでヨガ修行をしてきたのですが、インドでヨガの歴史や哲学に触れ、その奥深さにとても感銘を受けたと同時に、日本とインドでのヨガの「立ち位置(考え方」の違いをとても実感しました。

そちらについてはまた近いうちに紹介しようと思いますが、今回は両国ともインドから遠く離れた日本(東京)とドイツ(ベルリン)のヨガスタジオの違いから見えた、それぞれのヨガへの考え方について紹介します。

日本とドイツの違い①~スタジオの数と立地~

まず、ベルリンはヨガスタジオがめちゃくちゃあります。あちらこちらにyoga,yoga,yogaの看板があります。

多くの店舗がEG(日本式1階)にあるため、通りを歩いている人でも看板に気づきやすく、その効果もあって「ヨガスタジオがあちこちにある」と感じます。日本だと大手のホットヨガスタジオこそ大きな看板を出しているものの、1階にある店舗は少なく街を歩いていてヨガスタジオが多い、と感じることはありませんでした。

立地にも特徴があり、日本のヨガスタジオの多くが駅チカでアクセスがよいところにあるのに対して、ベルリンでは住宅街の中にあることも多く、最寄り駅から10分ほど歩くケースも珍しくありません。

この立地は逆に言うと、近くに住んでいる人はより気軽にヨガスタジオへ行くことができる、ということなので、ベルリンの人たちにとってヨガは気軽に通える、より身近なものであると言えます。

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日本とドイツの違い②~常温のヨガが基本~

日本でヨガスタジオとして有名なのはホットヨガスタジオのLAVAで他にも岩盤ヨガなんてものもありますが、ベルリンではホットヨガスタジオはあまりありません。(いくつかはあるようです)

この違いは、ヨガをする人がヨガに対して「何を求めているか」という違いから出てきていると考えていますが、それについては次の「レッスンの種類とネーミング」で説明します。

日本とドイツの違い③~レッスンの種類とネーミング~

日本とドイツ、どちらのヨガスタジオにおいても多種多様なレッスンを展開していることが多く、参加者は自分の好みにあった難易度、運動強度のレッスンを選択できますが、そのネーミングをよくよく見るとそこには違いがあります。

まず、日本。リラックスヨガ、デトックスヨガ、ダイエットヨガ、骨盤矯正ヨガなど・・・。

対してベルリンはHathayoga, Mittagsyoga, Flowyoga, Yinyoga, Vinyasayogaなど・・・。

違いにお気づきでしょうか。ベルリンがヨガの種類やレッスン内容を表す名称になっているのに対し、日本ではヨガの目的(効果)が名称になっています。

日本のヨガスタジオは「ダイエット」や「きれいになる」といった文言で参加者を惹きつけていることが多いため、レッスン名称を具体的な効果を表す表現にすることで、参加者がレッスンの選択をできるようにしています。

日本においてヨガ=女性のためのエクササイズというイメージが強いのは、この影響があると考えられます。

一方ドイツでは、リラックスや体のメンテナンスを目的としていることが多く、ヨガサイトを見てもダイエットの文言は見当たりません。夜のレッスンとしてMeditation(瞑想)のクラスがあるスタジオもあり、私はまだ参加したことはありませんが、ドイツではヨガがエクササイズ以上のものとして考えられていることを示しています。

ヨガの種類については、こちらで詳しく解説しています。

ヨガの種類と難易度を解説!ダイエットやリラックスにおすすめは?
こんにちは、ヨガ・ピラティスインストラクターのYuriです。 ヨガ(Yoga)にはたくさんの種類があり、それぞれ難易度や効果が異なります。 ダイエットやリラックスなど、ヨガをやる目的によっておすすめのレッスンが違うので、始める際には「ヨガで...

日本とドイツの違い④~男性参加者~

違い③でも触れましたが、日本のヨガスタジオが主に女性をターゲットにしていることが多い一方、ドイツは女性だけでなく男性もターゲットに含まれています。

大きいスタジオの場合は男女それぞれの更衣室があり、参加者の3割程度が男性です。ドイツではヨガ=女性のためのエクササイズではなく、日々のストレスの開放や体の不調の改善のためのセルフケアとして参加している方が多いからではないかと考えています。

日本とドイツの違い⑤~スタジオの演出~

ベルリンのスタジオに通って感じるのは、どのスタジオも空間演出が素敵であることです。

キャンドルだったり、間接照明だったり、音楽だったり、スタジオに入って着替えをしているときからヨガに向かって気持ちを整えられるような雰囲気があります。

日本にも素敵なスタジオはありますが、日本のスタジオがモダンなインテリアでスタイリッシュな印象を受けるのに対して、ドイツでは大仏さんの置物やお香などアジア風の演出がされているスタジオが多いです。

また、多くのスタジオでお水とお茶のサービスがあることもドイツのスタジオを見て驚いたことの一つです。レッスンの前に温かいお茶を飲んでリラックスしたり、終わった後に水分補給したり、スタジオにいる時間全てを楽しんでもらるようにデザインされていることが感じられます。

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まとめ

以上の5つの違いから、ドイツにおいてヨガは以下のような位置づけであると考えます。

・単なる体のエクササイズだけでなく心のためのエクササイズでもある

・気取らず、日常的に気軽に行えるものである

・女性だけでなく男性にとっても身近なものである

ヨガについて勉強した者としては、ヨガが心の健康のための一つの方法として捉えられていることを非常に嬉しく思います。ストレス社会の日本においても、こういった考えが広まっていけばいいなぁと感じました。

コメント

  1. […] が多いように感じます。ドイツと日本のヨガの違いはこちらでも紹介しているので、ぜひ読んでみてください。参考記事:ドイツと日本。スタジオの違いから見えるヨガへの異なる考え方 […]

  2. TT より:

    こんばんは。ドイツに観光で行った時に、体験かドロップインで参加できたらなあと思って検索したら、こちらのサイトがトップにあったので、興味深く拝見しました。
    もっと詳しく知りたいですよ♡

    ところで、ドイツ語の表現もある程度知っておいた方が良いのでしょうか?

    インド系のスタジオとかも探せばありそうですかね。これから、ドイツのサイト検索検索するのが楽しみです。

    • Yuri omyogaberlin より:

      こんにちは、コメントありがとうございます!
      ドイツ語のクラスもありますし、英語のクラスもけっこうあります。
      ドイツ語であってもヨガ経験者なら雰囲気でついていけると思います^^
      インド、バリとかのアジアの雰囲気作りをしているスタジオはありますが、がっつりインド系のスタジオはあまりないような気がします。
      たいていのスタジオが予約なしでいけるので、ぜひドロップインしてください!

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