3ヶ月ほど前の話になりますが、2018年9月16日にベルリンマラソンに参加してきました!
大学4年生の時にたまたまベルリンマラソンに遭遇した際には、まさかその数年後に自分も参加することになるなんて全く予想していませんでした。(当時からランニングは趣味でしたがマラソンに挑戦したいなんて一ミリも思っていなかった)
今回のフルマラソン参加は、私にとって一度目のホノルル、二度目の富士山マラソンに続く人生三度目になります。
前回の富士山マラソンでは、11月の富士山周辺の寒さ、アップダウンの比較的あるコースとペース配分を誤ったことで25kmを超えたあたりからただただ辛くて、「マラソンなんて二度と参加しない」と胸に誓ったものでした。
それから約2年経ってから参加した今回のベルリンマラソンでは、前回・前々回の反省や学びを活かしてそれなりに順調に(後半辛かったことは変わりありませんが)、前回よりもさらにタイムを縮めて走り切ることができました。
今回は、エントリーからレース当日・終了後まで、そして私の個人的な感想と次回への意気込みを書きたいと思います!
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ベルリンマラソンの概要
ベルリンマラソンは毎年9月に行われる大会で、2018年度は第45回大会でした。フルマラソンの他にインラインスケートや車椅子部門などもあります。
コースについてはこの後も触れますが、ベルリン市内をぐるっと一周するコースで、アップダウンがほぼなく、プロの選手にとってはよい記録が狙える大会です。2018年は男子の部門で世界新記録が出ました。
日本の選手も多く参加
今さっき知ったことですが、2018年大会には神野大地選手も参加していたそうです。(会いたかった・・・)他にも何人か出場されています。
結果は、神野選手は腹痛により34kmで棄権していたそうですが、男女とも数人の日本人選手がベスト10に入っています。
棄権は確かに残念な結果かもしれませんが、実際にフルマラソンに参加したことがある私の考えとして、
棄権することは大変勇気があること
だと思います。せっかく参加したのですから、前に進みたい、ゴールしたいと思う気持ちがあったでしょうし、辛かったとしても「いつ立ち止まるか」を決めることは簡単なことではありません。
「仕事辞めたいな」とか言いながら結局惰性で働き続けていた知り合いを何人か知っていますが、何かを辞めることって勇気と決断力が必要だと考えています。
34kmという本当にゴールまであと少しの地点で棄権した神野選手の決断は、プロランナーのものであると勝手に思いました。
エントリーについて
ベルリンマラソンはホノルルマラソンのように「来る者は拒まず」スタイルではなく、また富士山マラソンのように年齢・性別ごとに定員が設けられているわけではく、市民ランナーは抽選によって決定します。
注意なのが、この抽選が大会のほぼ1年前(10月中旬~11月中旬ごろ)に行われることです。つまり、2019年大会の抽選申し込み(エントリー)はすでに終了しています。
ただし、日本の旅行会社とかのマラソン参加パッケージツアーみたいなものに参加すると、旅行会社が予め確保しておいたエントリー枠がある程度あるため、オフィシャルサイトでのエントリー期間後でも参加出来るみたいです。(この点に関しては私は個人エントリーだったのによく把握していません)
エントリーフィー(参加費)
オフィシャルサイトからの個人エントリーの場合、参加費用は€125(約16,000円/€1=128円)で、けっこういい値段がします。
この値段には、
- レース当日中利用できる電車・バス・トラムなどの乗り放題チケット
- ゼッケンやスポンサーのちょっとしたアイテム(ゲルなど)
- 完走記念メダル
- 完走証
が含まれています。記念品のタオルやFinisherTシャツなどは含まれていないので、個人的にケチだと思いました。(ホノルルや富士山ではもらえた。富士山の記念Tシャツは色もデザインも微妙だったけど)
なのでオフィシャルグッツが欲しい場合は、本番や本番前に買う機会があります。
ちなみに、タイム記録のためのチップを持っていない場合、別途費用(€6)を支払って借りる必要があります。
レース当日までの流れ
2018年大会に参加することが決定したのが2017年11月末で、その後本番1ヶ月前くらいまで全く音沙汰はありません。
本番が近づいてくると、Race material(ゼッケン、チップなど)のピックアップ場所やレース本番のタイムスケジュールがエントリー時に登録したメールアドレスに届きます。
スポーツメッセ(Expo Berlin Vital)
本番前の3日間はExpo Berlin Vitalというスポーツメッセがあり、そこでゼッケン、チップの受け取りや記念Tシャツなどの購入ができます。
スポーツ用品が色々と売っていて、ランニング用の靴下、サポーター、エネルギーバーやスポーツドリンクなどはレース直前の調達にとっても便利です。
マラソン参加者はこのメッセの会場でリストバンドを装着されます。これがいわゆる「参加証」のようなもので、レース当日のランナー専用会場入口や当日の公共交通機関利用時(マラソン参加者はレース当日のみ公共交通機関がタダ)に必要なので、レース当日、そしてホテルや家に帰るまで絶対に切らないように!
なお、レース前日(土曜日)のメッセ会場はベルリン以外からマラソンに参加する人でとても混み合うため、ローカルやそれよりも前乗りしている人は木曜日・金曜日に行くほうがよいです。
余談ですが、メッセの会場となるのはTempelhof Flughafenという今は使われていない空港です。カウンターやゲートがまだ残っているのでちょっとわくわくします。マラソン参加者でなくても自由に出入りできるので、もし時間があればぜひ行ってみてください!
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いよいよ当日!
~スタートまで
レース当日はBrandenburger Tor(ブランデンブルク門)、Tiergarten(ティアガルテン)あたりがランナー専用の会場です。出入り口はReichstag(国会議事堂)付近です。詳細はメッセでもらう冊子に載っています。
ベルリンマラソンはランナーのベストタイムによって段階的にスタート(ウェーブスタート)します。市民ランナーは基本的に最後の第4ウェーブでのスタートで、目標タイムによってさらにブロックごとに分かれています。
後ろのブロックになると、まずスタートゲートに辿り着くまで15分くらいかかりますが、タイムはスタートゲートを通った時点からカウントされているのでご心配なく。
スタート前は音楽もなってちょっとフェスっぽくて楽しい。まだみんな元気だし、テンションあがります。
レース当日の気温
9月のベルリンはすっかり秋です。日本の東京の10月くらいでしょうか。気温が安定しておらず、寒い日・暑い日があるのですが2018年のレース当日は、天気は晴れ、気温は朝は肌寒く、昼間は暑いくらいでした。
マラソン参加時、スタート前の寒さ対策が面倒ですが、かなりの人が着てきた上着やジャージをスタート地点で捨てる、という大胆な行動に出ていました。
そのため、スタンバイ地点からスタートゲートまでは大量の服が山になっていたのですが、確かこれはその後寄付するみたいなことを大会冊子に書いていたような気がします。
ベルリンマラソントイレ事情
会場にはたくさんトイレが設置されていますが、おすすめはスタート地点(各ブロックごとの待機場所)の近くにあるトイレです。
みんなわりと「先に行っとかなきゃ」という気持ちで会場についてすぐにトイレに行くので、会場出入り口やスタート地点に向かうまでの道にあるトイレは並んでいます(10~20人が列をなしている)。
その一方でスタンバイする場所のトイレは待ってても一人、二人です。私は待たずに入れました。
コース途中にも随所にトイレがありますが、紙がなかったりするので少しだけでもティッシュを持っておくと安心です。
レース中の様子
ベルリンマラソンはベルリンの街をぐるっと一周するようなコースになっていて、ランナーはつまり走りながら観光も出来てしまいます。ベルリンはエリアによって建物の見た目や古さ、街の雰囲気が異なるので余裕があればぜひそういった違いを見てみてください。
給水・給食
給水は基本的に5kmごと、給食は10km過ぎたあたりから7kmくらいごとにあるような感じです。けっこう頻繁にあった印象です。
用意されている飲み物は水、スポーツドリンク、あとたまに紅茶(しかも温かい)、給食はバナナ、りんごなどの果物、たまにスポンサーのエネルギージェルです。
給水・給食の魅力度・充実度は低めですが、おにぎり、お味噌汁、チョコ、おかし、バナナなど給食が充実しすぎていた富士山マラソンでは、ついつい立ち止まって食べ過ぎたことで後々後悔することになったので、これくらいシンプルである方が走りに集中できてよいです。
ペースランナー
ベルリンマラソンでは3:45、4:00、4:15、4:30、5:00のペースランナーがいます。私は5時間のランナーについていってたのですが、20kmすぎたくらいのタイミングでトイレに行った時にお別れして、(ペースランナーはトイレしないのかな?)その後は一人で走っていました。
言わずもがなですが、ペースランナーは出来るだけ活用(ついていく)べきです。
例えば5時間のペースランナーは、本当は4時間とかもっと早いタイムで走れる人です。それを5時間でゴールをするためにスピード配分をしてくれるので、ペースランナーについていくことで一定のペースで、目標タイムに向かって走り続けることができます。
ホノルルマラソンに参加した時のペースランナーさんは、坂道での減速や途中のトイレ休憩なども含めて時間配分をしてくれたので、とても楽でした。
ペースランナーのメリットは、気持ちの面でもあります。
私を含め、多くの市民ランナーは走っている間に辛くなってきます。立ち止まりたいな、歩きたいなという気持ちが大きくなってきます。
そのような時に、ペースランナーと一緒に走っていると「この人についていく!」という気持ちや、同じようにペースランナーについていっている他のランナーの存在もあり、何とか足を前に出し続けることが出来ます。
だからどうか、ペースランナーさん、トイレ休憩の時間を作ってください。(ペースランナーは給水地点でもさくっと飲んで走り出しちゃう)
コース・走りやすさ
基本的に道路の上を走るのでコンクリートの上です。アップダウンもほぼないので走りやすいと言えば走りやすいですが、道路の片側車線をレースに使っているので、道幅にあまり余裕がなく、他のランナーとの距離が近すぎて走りづらいと感じる場面が何度かありました。
一方で、ベルリンはドイツの首都とは言えさほど都会っぽくなく、緑が比較的多いので走っていて気持ちよいです。
ベルリンマラソンに対してランナーではないベルリン市民がどれだけ盛り上がっているのかは不明ですが、コースの両側には基本的にずっと応援の皆さんがいて、とても力になりました。
マラソン参加者の方ならわかって頂けると思うのですが、応援って本当とても力になるんです。Go! Go! Go! とか You are awesome! とか You’ve almost done! とか、つらいな、立ち止まりたいな、と思っている時(35km過ぎてからは基本的にずっとそう)に、もうちょっと頑張ろうと思えます。逆に応援がないと42.195kmなんて走れないです。
そしてゴール!
ブランデンブルク門付近からスタートして、ゴールもその付近です。ブランデンブルク門が見えたら本当にあと少し!
私はいつも、ゴールが見えると「やっと見えた・・・」という感情が一気にこみ上げてきて泣きたくなります、というかちょっと泣きます。それまでの疲れや痛みも忘れて、ただ前に進みました。
ただ、ゴールの前に一つ注意点があります。それはブランデンブルク門=ゴールではないこと。
私は勝手に門をくぐった所がゴールだと思っていたので、門をくぐった瞬間に「ん?」となり、さらに200mくらい先にあるZIEL(GOAL)を見て「うそやん」ってなりました。
さて、本当のゴールを迎えるとそすぐに記念メダルをもらえます。ゴール広場(スタート広場でもある)では、水やバナナ・パンなどが入った補給バックがもらえます。
その後はすぐに帰る人、しばらく余韻に浸る人、動けない人、色々いますが、多くの人が芝生エリアで休憩していました。
私は、どうやら汗をかきすぎたことで塩分不足・脱水の状態になっていたらしく、頭がクラクラして若干吐き気もあったので、とりあえず水分・エネルギー補給をして、1時間ほど休んでいました。
ドイツだな~と思うのが、そのゴール広場ではノンアルコールビールが飲めること!ただ、何時間も走ってきた後にビールの気分にはなれず、私はひたすら水を飲んでました。
完走証
ラップタイムと結果が記録された完走証は出口付近でもらえます。その隣のブースでは、メダルに記録を刻印するサービス(有料)があったのですが、並んでいたので私はやっていません。
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走ってみた感想と次回への意気込み
アップダウンがないコースとは言え、普段から頻繁に走っているわけでもなく、今回はあまり練習もできていなかったので、走るとやっぱり辛かったです。。。
2018年のレース当日はけっこう温かい(むしろ暑い)くらいで、かなり汗をかきました。給水所で水分の補給はできますが、汗をかいた分の塩分補給があまり出来ず走り終わった後の気分が悪かったので、次回は梅干しとか食べながら走りたいと思います。
ちなみに、2019年は走りません!
エントリー期間はチェックしていたのですが、なんとなく「次はいいか」と思って見送りました。その代りに4月に行われるベルリンハーフマラソンへの参加を考えています。こちらはまだエントリーが出来る・・・はず。
コメント
[…] ませんので注意。なお、9月にはベルリンフルマラソンがあります。2018年、参加してきました!エントリー方法やコース、感想についてはこちらで紹介します。→ベルリンマラソン完走記 […]
今ベルリンマラソン2019に来ていて偶然ブログを拝見しました。今年は去年とうって変わって雨で寒かったのですが、去年はこうだったなーと共感できて嬉しかったです。
[…] 2018年は人生3回目のフルマラソンとして、ベルリンマラソンに参加してきました!参加方法や当日の様子などは、こちら(ベルリンマラソン完走記)の記事で詳しく解説しています。ぜひ御覧ください! […]