タイトルの通りですが、ドイツで1ヶ月ほど前から歯列矯正を始めました。
昔からなんとなくやりたいと思っていた歯列矯正。始めたら数年間続く歯列矯正を海外でやって大丈夫かな、という不安はありましたが、今のところ特に問題なく過ごせています。
今回は同じように歯列矯正を検討している人の参考になればと思い、病院の選び方や費用(保険適用範囲)、施術開始までの流れについて共有します。
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ドイツの歯列矯正事情
日本よりも歯の健康意識が高い欧米では、歯列矯正は多くの人が経験します。
私は中学生くらいの時から八重歯があったのですが、日本では「嫌だな」と思いつつ、特に矯正を始めるには至りませんでした。
日本では歯医者に行っても、特に矯正を勧められた記憶もなく、それどころか「矯正は時間かかるし大変だよ」と言われたことも。
そんな私が「やっぱり矯正しよう!」と思い始めたのは、ドイツに来てから。若い人はみんな歯並びキレイだし、街でも矯正をしている人をよく見ました。
歯は一生モノだし、歯並びは印象にも大きく影響することを考え、思い切って矯正を始めようと決意したわけです。
ドイツでは18歳まで保険適用
ドイツでは、18歳までは歯列矯正は保険適用されます。ただし、施術の理由が医療的(健康的)に不可欠と判断された場合のみで、審美的な理由での施術は18歳未満でも自己負担となるようです。
また、保険適用となる場合であっても、カバー範囲は基本的な施術プランの分だけで、例えば痛みを少なくするための特別な治療の費用などは、範囲外だそう。
歯列矯正用の追加保険もたくさんあるので、お子様の歯列矯正をお考えの方は一度調べてみてはいかがでしょうか。
大人でも保険適用となるケースとは
大人でも歯列矯正が保険適用となるケースもあります。それは、突然の事故で噛み合わせが悪くなってしまった場合や、医療的に不可欠と判断された場合です。
これは日本でも同じで、顎変形症などの治療のために外科手術と歯列矯正が必要な場合は、審美目的ではなく「治療」扱いとなって、保険適用となるようです。
私の知り合いでも1人、日本で顎の外科手術+歯列矯正で治療をしていた人がいました。その方は保険適用で「全部で10万かかってない」とか言っていたような気もします。(記憶曖昧です、すみません)
歯列矯正をする歯医者を選ぶまでにやったこと
ここからは、私がドイツで歯列矯正を始めるまでにやったことを解説していきます!
まずはお世話になる病院選びです。矯正をしている方のブログなどを見てみるとかなり慎重に病院選びをしている方もいらっしゃるようですが、私はわりとすんなり決めました。
①適当にクリニックをネット検索(最初はインビザライン希望)
歯列矯正医院はドイツ語でKieferorthopädeと言い、ドイツでは歯列矯正を専門にしているクリニックがたくさんあります。
病院系は知り合いに紹介してもらうのが一番なのですが、今回は矯正をしている知り合いが身近にいませんでした。私は当初、取り外しが可能な透明な矯正器具(インビザライン)を希望していたので、とりあえずネットで”Kieferorthopäde Invisalign Berlin”で検索し、ネット予約が可能なクリニックに行ってみました。
そこのクリニックはPotsdamer Platz近くにある、とってもキレイでおしゃな今風のクリニックで、ベルリン以外にもクリニックがあるチェーンクリニック(?)でした。初診で対応してくれた(たぶん)韓国系の先生はとても丁寧で説明もわかりやすく、アジア人の骨格の特徴を理解してくれている点もプラスポイントでした。
ざっくりこれくらい、と提示された見積もりが確か€7,000くらいでしたが、歯列矯正=100万円くらいかかるというイメージだったので「まぁそれくらいするよね~」と思っていました。
マウスピース矯正とブラケット矯正の値段の違い
ちなみに、最初に行った最先端系クリニックでは、ブラケット矯正の他に裏側矯正、マウスピース矯正もできます。
もちろん、通常の表側のブラケット矯正よりも治療費は高くなるのですが、プライスリストを見るとだいたい€2,000~3,000くらいは高かったです。
ドイツは日本よりも歯列矯正の治療費が安い、というイメージがありますが、マウスピース矯正がシたい場合、100万円を超えてしまうことが予想されます。
②なんとなく別のクリニックにも行ってみる
一件目のおしゃれクリニックで聞いた€7,000が果たして妥当な金額なのかが気になり、なんとなく別のクリニックにも行ってみることにしました。
定期的に通うことになるから家から近い方がいいよね、ということで今回は家の近くでGoogle検索。評判の良さそうなクリニックを選びました。
今回のクリニックは昔からある地元の歯列矯正専門のクリニック。お父さん先生と息子先生がいて、現在は息子先生がメインでやっているみたいです。簡単に歯の状態をチェックしてもらった後に言われた見積もりがなんと€4,500。1件目よりもかなり安い金額でした。
安さだけで選ぶことは危険ですが、昔からある歯列矯正専門クリニックであること(=経験豊富)、家から近いこと、開業医ならではのフレンドリーな雰囲気でそのクリニックに決めました。
病院選びから施術開始までの流れ
病院が決まったら施術開始に向けての準備です。今すぐ矯正をつけたい!という気持ちでしたが、ここから実際に施術が開始するまで半年ほどかかりました。
準備①Heil-Kostenplan(施術と金額の見積書)を保険会社に送る(9月ごろ)
レントゲンや歯型の採取(口の中に粘土みたいなのを突っ込むやつ)の後、クリニックに具体的な料金の見積書をもらいます。ドイツでは矯正費用が保険で下りる場合もあるため、まずはこの見積書を保険会社に送り、サポートの有無などを確認します。
もらった見積書には€5,500とあり、初回よりも少し増えました。私が加入しているプライベート保険は、加入年数に応じてサポート額が異なります。(長く加入しているほど多くの額が下りる)
保険会社からの回答は「加入年度に応じてサポートされる」という内容で、私の認識と同じだったので、そのまま次のステップに進みました。
準備②親知らずの抜歯(9月~11月)
やらないといけないだろうな~と思っていた親知らずの抜歯。案の定「抜いたほうが施術がスムーズに行く」と言われたので上下左右4本抜くことにしました。
親知らずの抜歯については別の記事で詳しく紹介しているのですが、口腔外科の専門クリニックでまず右側の上下2本を抜き、1ヶ月空けて左側の上下2本を抜きました。
親知らずの抜歯については、こちらで詳しく紹介しています。
準備③矯正開始のタイミングを図る(12月~1月)
親知らずの抜歯が完了したのが11月末ごろで、その時点で矯正を開始することはできたのですが、
- ちょっと口の中を休憩させたかった
- 矯正が始めると食事が不便になると思い、クリスマスは矯正なしで過ごしたかった
- どうせなら年明けの誕生日まで待とう
という理由で、なんだかんだ1月末に開始しました。器具を着けてからはだいたい1ヶ月~1ヶ月半ごとにコントロール(調整)に行く予定です。
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費用と請求書
私のクリニックでは、領収書は3ヶ月毎にその期間の施術内容に応じた請求書が送られてきます。つまり、見積書にあった€5,500を全額一括で支払ったり、分割払いすることはできません。
ただし、器具の装着など歯列矯正は最初に多くの費用がかかるとのことなので、€5,500の半分くらいは今年中に支払うことになるんだろうなと予想しています。
(2021/10/03追記)開始後約1年半が経過した時点で、上記の予定額の約半分を支払い済みです。
歯列矯正の費用は税金控除の対象になる
ドイツでは(たぶん日本でも?)歯列矯正や歯の治療費は税金控除の対象になります。確定申告のために請求書は保管しておきましょう。ただし、控除の対象となるのはある一定の金額を超えた分のみ、基準はその人の収入や家族構成などによって異なるようです。
これからの変化が楽しみ
まだ始めて少ししか経っていないので、これからの変化が楽しみです。ドイツ(ヨーロッパ)では歯列矯正は多くの人が経験することで、私も歯列矯正を始めてから色んな人に「いいね!」「いい判断だね」と言ってもらえてとても頑張るモチベーションになります。
もし迷っている人がいるならば、ぜひ一度クリニックのコンサルティングに行ってみてください!
開始後の歯列矯正ブログはこちらから
歯列矯正を開始して1年が経ちました。現在の様子や費用などについては、こちらで紹介しているので、良かったからこちらも参考にしてください。
コメント
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初めまして。ベルリン在住のものです。
歯列矯正を考えていて、差し支えなければどこのKieferorthopädieだったか教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いします。
こんにちは!
私が行っているのはBundesplatzにあるこちらのクリニックです。
https://www.drschenk-kfo.com/
家族経営なのでフレンドリーですよ。技術については他のクリニックと比べることができないのでわからないですが・・・
矯正歯科は1~2ヶ月に1回定期的に通うことになるので、家から近いのがいいと思います!